海外クラウド・SaaSの導入支援サービス クラレボ ロゴ

ECサイトのアウトソーシングや運用代行のメリット・デメリットとよくある失敗

ECサイトのアウトソーシングや運用代行のメリット・デメリットとよくある失敗

クラレボ編集部
1 minute read

今回は、ECサイトの運営に欠かせない「アウトソーシング」について解説していきます。

アウトソーシングとは、いわゆる「外注」です。アウトソーシングを上手に活用することで、日々の業務の効率を高め、収益性の改善などをはかることができます。また、EC運営に欠かせない専門性やスキル、ノウハウを持った外注先にアウトソーシングすることで、事業を大きく成長させることも期待できます。

一方で、外注先の選定や方法を間違えてしまうと、外注費のコストばかりが掛かってしまい、かえって状況を悪化させてしまう恐れもあります。

そこで今回は、ECサイト運営のアウトソーシングや、いわゆるECサイトの運用代行について、ポイントを解説していきます。

◆何を、誰に、いくらで外注するか:ECサイトのアウトソーシングの基本

まず重要になるのは、「何を、誰に、いくらで外注するか」という3つのポイントです。この3つを具体的に絞っておくことが、失敗を防ぐための基本になります。

まず「何を」「誰に」「いくらで」の3つのポイントが、どのような観点なのか、簡単に概要を解説しましょう。

1:EC運用の「何を」をアウトソーシングするか

一つめのポイントは、EC運用の「何を」アウトソーシングするかです。

EC運用と一言に行っても、その業務内容は様々です。

  • 商品メニューの追加、更新など
  • 在庫管理
  • 商品の発送
  • メールやチャット、電話などによる顧客対応
  • ブログやSNS、メールなどを使った宣伝
  • …等

ほかにも様々な業務がありますが、どの部分を自社で行い、どの部分をアウトソーシングするかによって、外注先の選定や予算にも大きな違いが生じます。

2:EC運用を「誰に」アウトソーシングするか

二つめのポイントは、EC運用を「誰に」アウトソーシングするかです。これは、先ほどの「何を」アウトソーシングするかといったポイントと大きく関連してきます。

EC運用の外注先は、大きく分けると、「企業」か「フリーランス(個人)」かに分けられます。一般的に、企業のほうが外注先として信頼もでき、委託できる業務の幅も広くなりますが、予算も相応に掛かります。一方、フリーランス(個人)の場合、予算は低く抑えられますが、あくまで個人のため、高度な業務は委託できないことが通常です。

こうした違いがあるため、外注したい作業内容や予算に応じて、外注先を使い分けることも重要になります。

3:EC運用を「いくらで」アウトソーシングするか

三つめのポイントは、「いくらで」、つまり予算です。これは実際には、「何を」「誰に」が具体的になれば、相場もそこから見積もることが可能です。逆に言えば、「何を」「誰に」外注するかを決めなければ、予算を見積もることもできません。

また実際には、予算にも限りがあるのが通常です。限られた予算の中で、どこまで外注できるのかを、しっかりと見極めて計画を立てていくことが重要になります。


◆本当にEC運用は外注すべきか?アウトソーシングのメリットとデメリット

具体的な検討に入る前に、「本当にEC運用をアウトソーシングするべきか?」という点についても、改めてしっかりと考えることが大切です。そこで、アウトソーシングする場合のメリットとデメリットをまず整理してみましょう。

このメリットとデメリットも、具体的には、「誰に」「何を」「いくらで」外注するかにより変わってきます。そのため一概に、「アウトソーシングを利用するべき」とも「利用するべきでない」とも言えません。しかし基本的なポイントは共通するため、この点をまずは見ていきましょう。

EC運用をアウトソーシングする場合のメリット

それでは、EC運用をアウトソーシングする場合のメリット・デメリットを見ていきましょう。まずはメリットからご説明していきます。

EC運用をアウトソーシングするメリットは、専門性を必要とする業務を、ノウハウや設備を持った専門企業やプロに任せられることだと整理して良いでしょう。というのも、これ以外のケースでは、アウトソーシングするメリットは特になく、外注費などのデメリットのほうが大きくなってしまうからです。

EC運用をアウトソーシングする場合のデメリット

アウトソーシングには、さまざまなデメリットが多々あります。

《外注費によるコスト増》

アウトソーシングを行う場合、外注費によるコスト増のデメリットは、基本的に避けられないものと考えて良いでしょう。単純な作業をフリーランスに外注する場合であっても、月に一人あたり最低3~5万円の外注費が発生します。作業内容や作業量によっては、数十万円のコストになることもあります。

《付随する業務の負担》

どんな作業であっても、アウトソーシングに出す場合、それなりのコミュニケーションも必要となります。どんなサイトなのか、サイトの仕様、扱っている商品の情報などを共有し、どんな作業をしてもらいたいのか、的確にオーダーする必要があります。こうした情報共有のための資料作り、作業マニュアルの整備、連絡、スケジュール調整、進捗管理など、アウトソーシングに付随する業務は多岐に渡ります。

《継続性が担保されない》

アウトソーシングは、必ずしも安定継続して業務を発注できるとは限りません。外注先の事業撤退、値上げ、競合他社へのシフトなど、さまざまな要因で、継続発注を断られてしまうケースもあります。

《ノウハウが社内に蓄積しない》

アウトソーシングは業務を社外に委託できるため、裏を返せば、社内にEC運用の実績や経験が蓄積されないことも意味します。こうしたノウハウは貴重な人的資本になりますが、その獲得の機会を逃してしまうことは、長期的に見て、自社の成長の伸びしろを狭めてしまう結果にもなりかねません。

デメリットをメリットが上回るケース

このように、アウトソーシングには避けがたい重大なデメリットがあります。そのデメリットを補ってなお、メリットのほうが勝るケースでのみ、アウトソーシングを行うと考えるほうが賢明です。こうして考えると、アウトソーシングに適したケースは、専門性を必要とする業務を、ノウハウや設備を持った専門企業やプロに任せる場合に限られると言えます。


★まずは自動化・業務改善・内製化、それでもダメならアウトソーシング

ECサイトの運用業務を改善する場合、アウトソーシングの前に、まずは自動化と内製化を検討しましょう。その上で、どうしようもない場合は、アウトソーシングを検討していくことになります。

単純作業の場合は、アウトソーシングよりも自動化の検討を

「日々の単純作業が大変だから、アウトソーシングしよう」と考えるケースもあるでしょう。しかし実際には、日々のルーチンワークになっている単純作業の場合、アウトソーシングよりも、まず自動化を優先的に考えたほうが適切です。

たとえば、フォームから登録されたお客様の情報を名簿にまとめたり、キャンペーンメールを顧客に一斉送信したり、商品情報をSNSに投稿したり、といった作業は、各種ツールで自動化することが可能です。

無料~月額数千円程度で自動化できるケースもあるため、アウトソーシングよりも費用も安く、作業も圧倒的に早く、確実になります。

実際にどのような作業を自動化できるかは、ECサイトの仕様などによっても変わりますが、ほとんどのルーチンワークは自動化できる可能性があることを、まず念頭に入れておいたほうが良いでしょう。


《EC運営の自動化をサポートいたします》

弊社クラレボでは、こうしたEC運営の自動化について、海外クラウドサービス(海外SaaS)を活用した解決サポートをご提供しています。海外SaaSは、国内の同種のサービスよりも費用が安く、高機能なものが多々あります。

メール送信、顧客情報管理、SNS投稿の自動化など、さまざまなEC運用業務の自動化を行える、まだ国内では知られていないツールも豊富です。

まずは自動化について、以下のページより、お気軽にお問合せ下さい。

⇒海外クラウド調査・システム構築サービス


自動化が難しい作業も、まずは業務改善や内製化(インハウス化)の検討を

自動化が難しい業務であっても、すぐにアウトソーシングに出すのではなく、まずは社内の業務改善を検討したほうが良いでしょう。前述の通り、アウトソーシングに出す場合、それに付随する業務が多岐にわたるため、結果的に作業負担が増えて業務効率が悪化してしまう恐れがあります。

こうした負担を勘案すると、アウトソーシングを行う前に、まずは社内で行えないか、業務改善などを検討したほうが良いでしょう。

新しい取り組みの場合も、最初からアウトソーシングを考えるのではなく、内製化(インハウス化)を前提に、社内で出来る限りの部分を担い、補いきれない部分をアウトソーシングすると考えたほうが現実的です。


◆ECサイト運営のアウトソーシング・運用代行の活用法

それでは具体的に、ECサイト運営のアウトソーシングや運用代行の活用について解説していきます。アウトソーシングと運用代行について、この記事では、以下のように整理してご説明していきます。

・アウトソーシング … 一部の作業を外注する

・運用代行 … EC運営業務の全般を外注する

原則として、ECサイトの全面的な「運用代行」は非推奨

順番が前後しますが、原則として、ECサイトの運用代行は非推奨です。

たとえば実店舗の経営など、他の業務を主として行っており、副次的な取り組みとしてEC運用も行いたい…といった場合など、限られたケースでのみ検討すべき選択肢と言えるでしょう。しかしこういった場合も、最終的には自社内にノウハウを蓄積・獲得し、内製化(インハウス化)へとシフトしていくほうが、コスト面を考えても賢明です。

アウトソーシングに適した作業の例

一部の作業をアウトソーシングする場合は、まず「何を」外注するのか、その作業は本当に内製化できないのか、といった点から見ていきましょう。専門性を必要とする業務を、ノウハウや設備を持った専門企業やプロに任せると、方針を絞って、かんたんに例をげていきます。

《倉庫管理などロジスティクス》

多数の在庫を取り扱う場合など、倉庫管理を大手にアウトソーシングするケースが考えられます。

《広告出稿・広告運用》

マスメディア広告やWEB広告などの出稿・管理・運用も、専門性を必要とする領域です。広告代理店やマーケティング会社などに外注を検討しても良いでしょう。

《デザイン制作》

ECサイトのデザイン、ロゴ、画像などの作成も、アウトソーシングを検討して良い作業のひとつです。デザイン会社やWEB制作会社のほか、クラウドソーシングサービスを利用して、個人のデザイナーに外注する方法もあります。

《WEB集客》

ECサイトの集客には、広告だけでなく、SEO(検索エンジン最適化)、SNS運用といった手法もあります。これらも一定の専門性を必要とするため、アウトソーシングの利用も選択肢に入るでしょう。


◆ECサイト運用のアウトソーシング・運用代行のよくある失敗と対策

最後に、ECサイト運用のアウトソーシングや運用代行について、よくある失敗とその対策を解説していきます。

スキルやノウハウの乏しい外注先に委託してしまった

もっともよく見られる失敗は、「スキルやノウハウの乏しい外注先に委託してしまった」というケースです。残念ながら、EC運用やそれに関連する各種業務は、万全に担える外注先ばかりではありません。

外注先の選定にあたって、過去の実績や評判を確認することも重要ですが、同時に「何をアウトソーシングしたいのか」など、外注の要件を明確にしておくことも大切です。

また、外注先の能力や信頼性を見極めるためにも、社内である程度、EC運用の知識を持っておく必要があります。まったく未知の状態では、外注先の能力や信頼性を判断できず、結果として信頼できない相手に業務を委託してしまうケースもあります。

依頼した業務と異なる作業を実施されてしまった

こちらも比較的よくある失敗例です。頼んだと思った業務とまったく違うことを実施されてしまうケースです。これに関しては、一義的にはコミュニケーションの不足が原因となります。

サイトの仕様、管理画面の操作マニュアル、取扱商品の詳細情報など、基礎的な情報をしっかりと共有することが、まず大切になります。その上で、委託する作業の内容を具体的かつ明確にし、記録に残る形で発注していきましょう。

修正対応など、付随する業務に対応してもらえない

たとえば、画像やロゴ、ページ、ブログ記事の作成などについて、納品された成果物に対して修正が必要となるケースもあります。また修正とは異なるものの、発注後に、「この作業もついでにお願いしたい」という場合もあるでしょう。

そうした際に、修正や付随する業務に対応してもらえず、トラブルになるケースもあります。あらかじめ、アウトソーシング先がどこまでの業務に対応しているのか、外注費に何が含まれているのか等、具体的に確認しましょう。

下請法・独占禁止法に関するトラブル

法的トラブルは、絶対に避けたい失敗の一つです。アウトソーシング先が企業の場合はもちろん、フリーランスであっても注意が必要です。

令和3年3月26日、公正取引委員会より、フリーランスも下請法・独占禁止法の対象になる旨、ガイドラインが示されました。

“独占禁止法は、取引の発注者が事業者であれば、相手方が個人の場合でも適用されることから、事業者とフリーランス全般との取引に適用される。また、下請法は、取引の発注 者が資本金 1,000 万円超の法人の事業者であれば、相手方が個人の場合でも適用される ことから、一定の事業者とフリーランス全般との取引に適用される。”

フリーランスとして安心して働ける環境を 整備するためのガイドライン 公正取引委員会ほか

https://www.meti.go.jp/press/2020/03/20210326005/20210326005-1.pdf

報酬の支払遅延、減額、正当な理由のないやり直しの要請、一方的な発注取り消しなど、発注者が行ってはいけない行為について、上記ガイドラインに具体的に示されています。慣例的に行ってしまいがちな行為も含まれるため、注意が必要です。

万が一トラブルになった場合、公正取引委員会の立入検査を受けたり、法に基づいて罰せられる可能性もあります。アウトソーシング先が企業かフリーランスかに関わらず、違反にならないよう、慎重に活用していきましょう。

悪質な業者にアウトソーシングしてしまった

残念ながらごく一部には、悪質な行為をおこなう業者等も存在しています。

たとえば、WEB集客の基本であるSEO(検索エンジン最適化)対策について、Googleの規約に違反する手法を使用し、結果として検索エンジンから自社サイトがペナルティを受けてしまう、といったケースもあります。他にも、実態のない実績を捏造したり、不当に高額な外注費を請求するなど、悪質なケースも様々にあります。

こうした悪質な業者やフリーランスには十分な警戒が必要ですが、警戒しすぎるあまり、悪質ではない相手を悪質だと決めつけてしまい、かえって自社が上記の下請法・独占禁止法違反を行ってしまうケースもあります。

日頃から十分なコミュニケーションを心がけるほか、不安があれば第三者に相談してセカンドオピニオンを取ることも重要です。また、万が一トラブルになりそうな場合も、法律専門家のアドバイスのもと対応を取るなど、慎重な姿勢で取り組みましょう。


◆まとめ:

アウトソーシングというと、外注費のコストさえ負担すれば、あとは実務はお任せでできると安易に考えてしまいがちです。しかし実際には、適切な外注先と委託内容の選定、付随する業務の負担、継続性の課題など、さまざまなデメリットもあります。加えて、下請法・独占禁止法などへの配慮も必要であり、決して安易に行えることではありません。

他方、EC運用の業務の多くは自動化が可能であり、日本国内には適したツールが無くても、海外SaaSの導入で解決できるケースも多々あります。従って、EC業務にあたっては、まずアウトソーシングや運用代行の前に、自動化を検討することが大切です。

« Back to Blog