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2023年からeラーニング事業を始める8ステップの方法

2023年からeラーニング事業を始める8ステップの方法

クラレボ編集部
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今回は、eラーニング事業を始める方法について、8つのステップで具体的に解説していきます。 

今年2023年は、まさにeラーニング事業を始めるのに、最適な時期と言えるでしょう。 矢野経済研究所の調査によると、 eラーニング市場の規模は年々拡大しており、個人向け・ 法人向けともに、前年比12.6%から13.8%のペースで増加を続けています。このトレンドは今後も順調に続いていくと予測されており、eラーニング市場への参加は、重要なトピックスとして注目されています。

政府の令和5年度予算の概算要求でも、文科省よりリカレント教育(社会人の学び直し)の推進に127億円の予算が計上されており、昨年度の96億円から大きく増額されています。国からの後押しも期待できる分野です。

こうした時代の流れを掴み、 eラーニング事業を始めるために、2023年は最適な時期であると言って良いでしょう。

そこで今回は、eラーニングを実際に作成し、販売し、そして収益を上げ、事業を成長軌道に乗せる方法について、その具体的な青写真を8つのステップでご案内していきます。 

【失敗を防ぐために:1】eラーニングの構築はカンタンではない

具体的な方法の話に入る前に、まず、eラーニングの構築は決して簡単ではないと、お伝えしなければいけません。 

インターネットを見渡すと、何かノウハウやスキルを伝える YouTube 番組や、様々な役立つオンラインコンテンツが、たくさん見つかります。 こうしたものを見て、「すぐに作れそうだ」「3ヶ月もあれば作れるだろう」「予算もそれほど必要なさそうだ」と思えるかもしれませんが、実際にはそれほど簡単ではありません。

コースの教材となる動画や教科書を作るだけでも大変です。お客様となる受講生も集めなければいけません。そして何より収益を上げていく必要があります。

こうした必要なステップを一つ一つ積み重ねていくと、必要となる予算や時間、eラーニング構築・運営のためのノウハウや技術など、多くのリソースが必要になることに気がつくでしょう。

「こんなはずじゃなかった」eラーニング事業が失敗する最大の原因

eラーニングの構築は、決して簡単なことではありません。

この事実に気が付かないまま、簡単にできそうだと考えて、 準備不足のままプロジェクトをスタートしてしまい、「こんなにお金や時間が掛かるとは思わなかった」と後から気づいて、頓挫してしまうケースも非常に多くなっています。

不十分な見積もりは、eラーニング事業が失敗する、最大の原因だと言っていいでしょう。

しかしだからこそ、現実的な見積もりの上で、しっかりと現実に取り組み、eラーニングを構築することができれば、 それだけで既に競争優位性を獲得しているとも言えます。

簡単ではないからこそ、成功は大きな価値をもたらす

誰にでも簡単にできることは、大きな価値をもたらしません。多くの事業者、経営者の皆様が、肌で実感している通りです。

eラーニング事業もこれと同じです。

簡単ではないからこそ、成功が大きな価値をもたらす分野です。この事をまず、しっかりと念頭に置いて頂ければと思います。

「簡単にできる」という悪質なeラーニング構築業者に要注意

一見すると誰にでも簡単にできそうに思えてしまうが、しかし実際には非常に難しい。それでも、簡単ではないからこそ、成功が大きな価値をもたらす。それがeラーニング事業です。

しかし世の中には、「eラーニングを安く作ります」「簡単に作ります」「すぐ作ります」「成功を保証します」といった、悪質なeラーニング構築業者も溢れています。こうした悪質な業者に騙されてしまうと、eラーニング事業の成功は全く期待できないどころか、貴重な予算を悪質業者に費やしてしまう結果になります。

こうした被害を防ぐためにも、「eラーニングの構築は簡単ではないが、だからこそ成功が大きな価値をもたらす」というポイントを、しっかりと意識していただければと思います。

【失敗を防ぐために:2】「eラーニングを作る」と「収益を上げる」の違い

eラーニングを構築する上で、もう一つ、 よくある失敗のパターンがあります。まずコースの動画やテキストなど、教材から作り始めてしまうことです。

最初に動画やテキストを作り込み、完成した教材をコースにまとめてから、「さあどうやってこれを売ろうか」と考えてしまうパターンです。こうした順番でeラーニングの構築を進めてしまうケースが非常に多いのですが、 これもまたよくある失敗の原因だと言えるでしょう。

eラーニングを作ることと、そのコースを販売して収益をあげることは、全く違います。どれだけ素晴らしいeラーニングを作っても、それを有料で受講したいと考える顧客が十分にいなければ、利益を得ることはできません。

従ってeラーニングを作り始める前に、現実的な事業計画を策定し、ブランディングなどの販売戦略を確立し、ビジネスモデルとして全体の形を作ります。 動画やテキストなど、eラーニングそれ自体は、重要ではありますがビジネスモデルの中の一要素に過ぎないことを、意識しておく必要があります。

eラーニングを構築する8つのステップ

それではここから、eラーニングを構成する8つのステップについて、 具体的にご案内していきましょう。ステップの流れは以下の通りになります。

1: 教えるテーマを決める

2: ビジネスモデルを検討する

3:マーケティング調査を行う

4:ブランディングを行う

5:見込み客を集める

6:eラーニングを作成する

7: コースの受講者にサポートを提供する

8: 事業を拡大させ成長軌道に乗せる

この8つのステップで、eラーニングを事業化し拡大させていきます。

1: 教えるテーマを決める

まず最初のステップは、何を教えるかコースのテーマを決めることです。当たり前のことですが、何かを教えるビジネスなので、一般の人よりもよく知っていると言える事柄を選ぶ必必要があるでしょう。また、ふさわしいスキルやノウハウを持っていることを客観的に証明できるような、実績や経験、成果を持っているかも重要です。

情熱を持って取り組める、自分の好きなテーマであることも意外と大切です。自分自身がつまらない興味がないと思っていることについて、情熱的に取り組むことはとても困難です。

例えば、「好きではあるけれども、人に教えられるほどのノウハウやスキルは持っていない」のであれば、 価値のあるeラーニングを提供することは難しくなります。 情熱をもって取り組めるテーマであり、ふさわしいスキルやノウハウを持っていたとしても、そのことを証明できる実績や経験がなければ、 そのeラーニングを信頼して受講しようと考える人は限られてしまうでしょう。

従って、

・よく知っており、ふさわしいスキルやノウハウを持っている

・そのことを証明できる実績や経験、成果を持っている

・好きなテーマであり情熱をもって取り組める

この三つが【すべて揃っている】テーマを選ぶことが重要です。

ターゲットを絞り込む

この段階で、ターゲットの絞り込みも行なっておいた方が良いでしょう。 ターゲットの絞り込みとは、「誰に対してコースを提供していくのか」「 どんな人ならばお金を払って受講生になってくれるのか」といった点を、具体的に絞り込んでいくことです。

直感的なイメージとしては、より多くの人に魅力を感じてもらえるコースを作った方が良いのではないか、と思えるかもしれません。しかし実際には、直感に反して、ターゲットを定めて絞り込んだ方が、ビジネスとしては成功しやすくなります。 誰にとっても魅力的なコースを作成しようとすると、誰も魅力を感じないものになってしまうからです。

例えば、ヨガのeラーニングを作ろうと考えます。ヨガの練習方法を人々に教えるコースは、非常にたくさんあります。 強力なライバルのひしめくマーケットに新規参入しても、ライバルに埋もれてしまい、ビジネスとして失敗する危険性が高くなります。

しかしターゲットを、「ヨガのインストラクターになりたい人」に絞り込めばどうでしょう?あるいは、「より上手な教え方を学びたいと考えているヨガのインストラクター」まで絞り込むこともできます。 こうすれば、ライバルも少なくなります。

また、誰に向かって何を教えるのかも明確になるため、コースの内容も、どんなトピックスを扱えば良いのか、方向性がはっきりと見えてきます。 

2: ビジネスモデルを検討する

教えるテーマが決まったら、次にビジネスモデルを検討していきます。コースをどのように構築し、販売し、売上を上げていくか、事業計画の青写真を作っていくステップです。

事業計画は、「いつ」「どこで」「誰に」「何を」「どのように」「いくらで」といった観点で、具体的に検討していくことが重要です。草案を作成するにあたっては、コースの概要やターゲットユーザー、 誰にどんな価値を提供するのか等、できるだけ客観的かつ簡潔にまとめることが必要です。

コースがオンラインのみで完結するのか、それともオフラインのサービスと連携するのかといった点や、 Zoom ミーティングなどを使って講師と対面で提供されるのか、 それとも動画配信を中心としたeラーニングにするのか、といった点も明確にしておきたいポイントです。

マーケティング戦略

この段階で、マーケティング戦略についても、まとめておく方が良いでしょう。 eラーニングのマーケティングに使われる一般的な戦略は、Web 広告、メールマガジンやDM、 SNS マーケティング、 SEOなどがあります。 こうした戦略をどのように組み合わせて展開し、ターゲットとなるユーザーにアプローチするのか、 方針を具体的に定めていきましょう。 もちろん相応の予算も必要になるため、しっかりと予算の割り当てを行うことも重要です。 

チームの編成

eラーニングの構築・運用にあたっては、講師だけでなく、様々な技能を持ったスタッフが必要になります。例えば、WEBデザイナーや動画の編集者、テキスト教材などの製作者、eラーニングの運営スタッフや事務スタッフ、集客のためのマーケティングチームなどです。

また、必要な人員を全て、社内のみで補うことは、難しいケースの方が多いでしょう。したがって必要に応じて、 自社に足りない人員については、制作会社やフリーランスなど、 適切に外注をかけていくことも重要になります。

必要となる人材を社内外から集めてチームを編成し、 しっかりとマネジメントできるよう環境を構築しましょう。

資金調達と予算管理

他のあらゆるビジネスと同様に、eラーニングもまた、資金が必要です。 詳細な予算計画を立てて、様々な支出項目に適切に割り当てるようにしてください。 透明性の高く現実的な予算計画があってこそ、さまざまな施策が実行可能であると裏付けることができます。粗利率、販管費などを可能な限り正確に計算し、現実的なビジネスプランに落とし込んでいきましょう。 

自己資本で全ての投資を補うことが難しくても、適切な投融資を受けたり、国の助成金を活用する方法もあります。eラーニング事業の立ち上げでも、 IT 導入補助金など、活用が期待できる補助金もあります。

3:マーケティング調査を行う

ここまでのステップで、eラーニング事業のビジネスモデルについて、イメージが相当に具体化されているはずです。次のステップで行うことは、マーケティング調査です。

教えるテーマに実際にどのくらいの需要があるのか競合はどのようなビジネスを展開しているのか等、 詳しく調べていきます。

時間、労力そして予算をかけてeラーニングを作成する前に、そのコースにどの程度の需要があるのかを把握するほうが効率的です。 

人々が求めているもの、欲しがっているものを提供することが、ビジネスの王道です。eラーニングにおいても同様です。

競合調査

競合調査は、eラーニングのマーケティング調査に、とても役立つリサーチです。類似するテーマを扱っているeラーニングや動画チャンネル、書籍などをリサーチしていきましょう。 また、ターゲットユーザーが普段どのようなサービスを利用しているのかを調べることも役立ちます。

・類似するeラーニングやウェビナー

・人気のブログやSNSアカウント

・Amazonのベストセラー書籍

・人気のある講師やコンサルタント

こうしたものを探し出し、 実際に見て分析することで、 有効な手段を取り入れたり、 逆に差別化を図ったりと、自社のeラーニングの強みを高めていくことができます。

アンケート調査

オンラインのアンケートを使って 実際に要望を聞いてみると良いでしょう。Google フォームを使ってアンケートを取ったり、 SNS を使ってアンケートへの回答を呼びかけるなど、様々な方法があります。

検索キーワード調査

Googleでの検索キーワードを調べて、そこから需要を予測することもできます。キーワード調査は、Googleなどの検索エンジンで入力されたキーワードを調べ、人々がオンラインでどんなものを探しているのか調べる調査です。

Google広告のキーワードプランナーやSEMRushなどの、専用のツールを使って調べることができます。

例えば、ガーデニングのeラーニングを構築する場合は、「ガーデニング コース」といったキーワードでの検索がどのくらいあるか、ツールを使って調べます。「ベランダ ガーデニング」「庭 ガーデニング」など、より細かいキーワードでも調査を行い、どんなトピックスに人々が興味を持っているのか洗い出していきます。 

4:ブランディングを行う

eラーニングの顧客を獲得するために、ブランディングをしっかりと行いましょう。

と言っても、ロゴを作ったり名刺をデザインしたり…といった作業は、ブランディングの出発点ではありません。そうした制作物を作る前に、検討するべきことがあります。

魅力的でユニークなブランドを作るための出発点は、業界の中でのポジショニングを明確化することです。

eラーニングにおけるブランディングの基本は、「この業界の、頼れる専門家」というポジションを表現することです。ほとんどのユーザーは、その業界の「頼れる専門家」から学びたいと考えます。このポジションをしっかりとブランディングによって確立しない限り、お金は払ってコースを受講しようと考える顧客を獲得することは、非常に難しくなるでしょう。 

誰から、どのように見られたいか

とはいえ、「万人が認める権威」になる必要はありません。ターゲットユーザーに、どんな価値を提供できるのかを、明確に伝えるブランディングこそが重要です。

1.誰にとって助けになるのか

2.何を助けるのか

3.それがなぜ有益なのか

この3つの問いを立てて、その答えを一つの文章にまとめてみましょう。それが、ブランディングの軸になります。

5:見込み客を集める

続いてのステップは、見込み客を集めることです。見込み客とは、eラーニングの受講生になってくれそうな人々を集めることです。ブログ、SNS、Youtubeチャンネル、メーリングリストなど、さまざまな方法で見込み客を集めることができます。

人数ではなく、「関わり方」が重要

見込み客を集める上で、もっとも重要なポイントは、人数ではありません。たとえば、自社のTwitterアカウントに1000人のフォロワーがいたとしても、ツイートを滅多に見てくれなかったり、「いいね」や「RT」をしてくれなかったりと反応が薄い人ばかりであれば、その1000人がeラーニングを受講してくれる可能性は低いでしょう。

従って、反応の薄いフォロワー1000人よりも、反応率の高いフォロワー100人のほうが価値があります。数よりも質のほうが圧倒的に重要なことを常に意識し、より質の高い見込み客を集めていきましょう。

価値のあるコンテンツを無料で提供する

どんな媒体を用いる場合でも、「価値のあるコンテンツを」「無料で提供する」ことが、もっとも強力な集客手段になります。どれだけ大勢に届いたとしても、その中身が薄ければ、「このブランドには大した価値がない」と判断する人が増えるだけです。

「何人に届いたか」「何人に見られたか」という数字ばかりを追いかけ、どんなメッセージが伝わっているのかを見落としてしまうことは、非常によくある失敗例のひとつです。

「このブランドには大した価値はない」と判断する1000人ではなく、「このブランドには大いに価値がある」と判断する100人が必要になることを、ここでも改めて意識することが重要です。

従って、「大勢の人に届ける」ことよりも、「一部の人であっても、価値を理解して、期待してくれる人」に、中身のある価値の高いコンテンツを届けていくことが重要になります。

6:eラーニングを作成する

ここまで進んで、ようやくeラーニングの作成に着手します。ここまでのステップで、顧客が必要としているものも、自社が伝えるノウハウも、かなり具体的に見えているはずです。それを実際に、動画やテキストなどの形にしていきましょう。

コースの作成の流れは、以下のようになります。

1:コースのタイトルとサブタイトルを決定する

※ここで改めて、その内容に高い価値があることを確認してください。無料のWEBサイトや動画ですぐに手に入る情報だけでコースを構築することは絶対に避けましょう。お金を払って学ぶに値する価値があることを、十分に確認します。

2:教材の資料を集める

教材となる動画やテキストを作成するために、必要となる資料を集めます。

3:カリキュラムを編成する

コースの学習内容を細かく分けて、1つ1つのレッスンに切り分け、組み合わせてカリキュラムを編成します。第一回、第二回、第三回…という風に連載形式にする方法もあります。

4:動画やテキストを製作する

プランに基づいて、動画やテキストなどの教材を実際に作成します。

5:ウェブサイトを作り、コースを公開する

ウェブサイト等を開設し、コースを公開します。トップページや、コースの紹介ページ、カリキュラムの紹介、学習成果の案内、運営者情報、講師プロフィールなど充実したウェブサイトを作成しましょう。

6:販売ページを作成し、販売を開始する

最後にeラーニングの販売ページ作成し、販売をスタートします。

7: コースの受講者にサポートを提供する

ここまでのステップで、無事に最初の顧客を獲得し、コースの売り上げが上がるようになりました。しかし、獲得した顧客=受講生を、そのまま放置してしまうことは避けましょう。

新規顧客を獲得するより、既存の顧客を維持するほうが重要です。eラーニングを購入してもらったら、そこで関係が終わりではありません。むしろ、顧客関係のスタートラインに立ったに過ぎないと考えましょう。

コースの受講者にしっかりとサポートを提供し、信頼を深め、学習の成果をしっかりと身に着けられるよう手助けしていきます。

8: 事業を拡大させ成長軌道に乗せる

最後のステップは、ここまでのステップをより高度にシステム化し、ビジネスを拡大していくことです。

・集客、販売にさらに投資し、顧客数を増やしていく

・さらに価値の高いコースを作成し、顧客に提供していく

・新しいeラーニングを作成し、新しい見込み客を集めて、事業を拡大していく

といったさまざまな方向性があります。

逆に言えば、この段階に至るまでの間は、顧客数(受講者数)にはあまりこだわらず、品質や顧客満足度を高めることや、ブランディングに磨きをかけることに集中したほうが良いでしょう。

「これなら、より多くの人々の助けになる」

「より大勢の人々に価値を提供できる」

と確信できる段階になってから、事業の拡大に着手しはじめることが重要です。

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