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WEBマーケティングとは?基本の考え方と戦略立案ガイド

WEBマーケティングとは?基本の考え方と戦略立案ガイド

クラレボ編集部
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WEBマーケティングは、あらゆるオンライン・ビジネスの収益基盤となる重要な戦略です。今回は、その基本的なポイントや考え方について、わかりやすく説明していきます。

そもそもマーケティングとは?

そもそもの話として、まず、マーケティングとは何か?という点から理解することが欠かせません。

マーケティングの定義は様々ですが、直感的にわかりやすく言えば、「商品やサービスと、それを必要としているお客様との縁結び」のようなものです。

現代社会には、実に様々な製品やサービスが溢れています。缶コーヒーを一つ取っても、様々なブランドがあり、テイストがあり、いくつもの商品が次々と登場し、コンビニやスーパーマーケットの商品棚に溢れています。こうした多種多様な製品が供給される中で、一人一人の消費者は、「自分の好みに合った缶コーヒーを選びたい」と思っても、なかなか難しい現実があります。

一方で、製品やサービスを供給する企業としても、「自社の製品を喜んでくれるお客様にお届けしたい」と考えても、そのピッタリなお客様にアプローチする方法がなかなか見つからず、大きな事業課題となります。「買ってくれるであろうお客様」のことを、潜在顧客、あるいは見込み客と呼びますが、そうしたお客様にどうすれば自社の製品を知ってもらえるのか、魅力を伝えることができるのか、というのが大きな課題になるわけです。

マーケティングのよくある誤解

マーケティングについては、非常に様々な誤解もあります。たとえば、「とにかく大勢の人に知ってもらえれば売れるのだ」という誤解です。大量生産・大量消費で、みんなが同じものを買い求める、かつての高度経済成長期なら通用したアイデアかもしれませんが、ライフスタイルや価値観の多様化した現代においては、適切な発想ではありません。

また中には、価値や魅力の乏しい製品やサービスを、あの手この手でお客様に売りつける、押し売りの手法だと考えてしまう人もいるでしょう。しかし、マーケティングとプロダクトは、車輪の両輪です。いかに優れたマーケティング手法を駆使しても、プロダクトに価値や魅力が乏しければ、お客様にすぐに見抜かれ、その製品は初期投資を回収するにも至らず、市場から撤退を余儀なくされてしまうでしょう。

そして最も多い誤解は、「マーケティングは、教科書通りに取り組めば、必ず成果が出るものだ」という誤解です。いかにも科学的なアプローチであるかのようなイメージもあるかもしれませんが、マーケティングは、究極的には、人と人とのコミュニケーションです。テレビCMなどのマスマーケティングとWEBマーケティングの違いも、そのコミュニケーションの媒体の違いに過ぎません。究極的には対人コミュニケーションですから、ちょうど恋愛に正解がないのと同様に、マーケティングにも、「絶対にうまくいく正解の手法」はありません。しかし、そうした中にあっても、一定のロジックに基づいて戦略的に取り組むことで、より確実性の高い施策を実現していくことは可能です。それが、マーケティングの基本的な枠組みとなります。

WEBマーケティングとは何か

それでは、WEBマーケティングとは一体何でしょうか?これも一言で整理すれば、WEBマーケティングとは、「WEB媒体を通して、お客様にアプローチする手法」と言えるでしょう。この「アプローチする」という内容も具体的には様々なのですが、ポイントは、「WEB媒体を通して」ということです。

WEB媒体とは何か

では、WEB媒体とは何でしょうか。一昔前であれば、WEB媒体といえば、いわゆるホームページ(WEBサイト)だけの世界でした。しかし現代は、SNSや動画投稿アプリ、マーケットプレイス、口コミサイトなど、ホームページに限らない、様々なプラットフォームがWEB上に出現し、普及しています。つまり、WEBマーケティングの領域も、それだけ多様化し、複雑化しているのです。こうした面もあって、「WEBマーケティング」を一概に定義することは難しくなっているのが、現実ではないでしょうか。

アプローチ:認知拡大・需要喚起・販売促進・アフターフォロー・顧客関係管理

そしてもう一つ、WEBを通して「何をするのか」というのも重要です。先ほどは「WEBを通してアプローチする」という言葉で表現しましたが、その「アプローチ」の内容も、認知拡大、需要喚起、販売促進、アフターフォロー、そして顧客関係管理など、多岐にわたります。

「ネットで宣伝すれば大勢の人に知ってもらえる」という発想は、「認知拡大」に着目したものと言えるでしょう。しかし、そうした発想からは脱却する必要があります。より丁寧に、デリケートに進めていく必要がある分野です。

WEBマーケティングにおける戦略的発想の重要性とその立案手順

WEBマーケティングは、戦略的な発想が極めて重要です。

マーケティングツールの使い方や、広告宣伝文の書き方、広告出稿の手法、あるいは人気のあるトレンドキーワードの見つけ方といった、様々なTips(ちょっとしたノウハウ)にばかり注目があつまりがちですが、それらは表面的な知識に過ぎません。Mircosoft Wordの機能にどれだけ詳しくなっても、小説家にはなれないのと似ています。「なぜ」「なんのために」「何を」「どうやって行うのか」といった観点が必要です。そしてもちろんビジネスですから、「いくらで」というポイントも欠かせないでしょう。すなわち、戦略が重要になる領域です。

1:目的を定める

WEBマーケティングを推進する上で、まず最初に行うステップは、目的を定めることです。それも、明確で具体的である必要があります。たとえば「売上アップ」という目的は、多くの事業者がWEBマーケティングに期待するところでしょう。しかし、これだけでは、マーケティング目標として適切な設定ではありません。たとえば、「どの商品、どのサービスの売上を伸ばしたいのか」といった具体的な施策対象を定める必要があります。そうしなければ、商品やサービスに最適化した、効果的なWEBマーケティングを展開することができないからです。

2:顧客と商品とを理解する:ペルソナとコアコンピテンシー

次に重要なのが、顧客と商品とに対する理解の深さです。多くの場合、事業者や販売者は、自社の取り扱う製品やサービスについて、一定の理解を持っているものでしょう。しかし、それをさらに掘り下げて熟知することが欠かせません。「我々は何を売ろとしているのか」という問いに対する答えです。この商品やサービスが、お客様に提供する価値は何なのか。お客様のどんな悩みや課題を、どのようにして解決できるのか。また、お客様にどんな満足をご提供できるのか。そういった、製品やサービスの持つ本質的な価値のことを、コアコンピテンシー、あるいはコアコンピタンスと言います。これらを理解しなければ、「何を売っているかもわからず、お客様にセールスをかける」ことになります。これでは成果が出ないのも当然です。

そしてもちろん、「何を売っているのか」というコアコンピテンシーの理解と同様に、「誰にお売りするのか」という、お客様の人物像についても理解する必要があります。たとえば、安全で肌触りの良いオムツは、赤ちゃんを育てている人にとっては魅力的な製品でしょう。しかし、そうではない人にとっては、「お金を払って買いたい」と思えるほどの価値は持たないのが通常です。このように、どんな製品やサービスであっても、「誰にとって」を明確化しなければ、「どんな価値があるのか」を見出すこともできません。価値を見出すことができなければ、それをアピールすることもできず、売上につなげることもできません。

3:どのようにアプローチするか(具体的な施策の立案)

目的を定め、顧客像と製品に対する理解を深めたら、それをどのように「繋いで」いくか、具体的な施策を立案していきます。たとえば、オンラインでヨガのコーチを提供するサービスを行うと考えましょう。この場合、ヨガをオンラインで学びたい、あるいは自宅でヨガ・トレーニングをしたいと考えている人々や、日常生活の中にヨガを取り入れたいと考えている人々が、最も重要な潜在顧客になるはずです。では、こうした人々が、普段から利用するWEB媒体は何でしょうか?あるいは、ヨガについて調べたり、知識を深めようとする時、どんなWEB媒体を用いるでしょうか?Google検索かもしれませんが、それよりは、YoutubeやTikTokなどの動画投稿サービスのほうが、より適していると想像できますね。となればWEBマーケティングの施策としても、Googleリスティング広告に出稿するより、Youtube広告に出稿したほうが、期待値が高いのではないかと想定することができます。

このようにして、製品やサービスの特性、コアコンピタンス、そしてお客様の人物像と、そこから予測される行動などに基づいて、戦略的に、根拠を持って施策を立案していくことが重要です。

4:フィードバックの活用

WEBマーケティングの最大の特徴は、成果を素早く、場合によってはリアルタイムで確認し、適切にフィードバックを行うことができる点にあります。たとえば、従来の新聞広告であれば、「どの地域に何部の新聞を配りました」で終わってしまい、その成果を確認することは困難でした。雑誌広告やテレビCMでも同様です。施策を展開して、その成果を推計することは可能ですが、より詳細なデータを取得することは通常は困難でしょう。しかしWEBマーケティングであれば、その成果は、クリック数、アクセス数、表示回数、購入率など、具体的な指標の実績値で、詳細かつリアルタイムに把握することが可能です。

こうしたデータをもとに、改善点を探り出し、的確にPDCAサイクルを回していくことが、WEBマーケティングの最も重要なポイントであると言えるでしょう。

WEBマーケティングにおけるツール活用の重要性

WEBマーケティングに戦略的に取り組もうとすると、様々なデータが必要になることに気が付くはずです。

たとえば、製品やサービスのコアコンピテンシーを把握するプロセスを考えます。もちろん自社の認識で、「この製品は、こんな価値があるはずだ」と考察することは可能です。多くの場合、そうした考察に頼らざるを得ない現実があるのも事実でしょう。しかし理想を言えば、「実際にこの製品や、類似する製品を使っているお客様は、どこに、どんな価値を見出して、お金を払っているのか」を把握できたほうが、より信頼に足る施策の根拠となるはずです。

特定の顧客層にアプローチする方法についても同様です。たとえば先ほど、ヨガのトレーニングをオンラインで提供するサービスについて、その潜在顧客はYoutubeをよく利用しているはずだと想定しました。しかし、本当にそうでしょうか?もしかしたら、YoutubeではなくTikTokかもしれません。あるいはFacebookやInstagramのほうが、利用率が高い可能性もあります。もちろん、すべての媒体に十分な広告宣伝費を投入できれば良いのですが、現実には、そこまで潤沢な予算を確保できるとは限りません。選択と集中を行うにあたって、「どこに重点的にマーケティング予算を投じれば良いのか」を判断する必要があります。こうしたときに、「きっとFacebookに違いない」といった予想だけに頼らざるを得ない場合もありますが、事前にデータを取得できれば、さらに効果的で無駄のない予算投入ができるでしょう。

このようにWEBマーケティングは、「データを取り、実態を把握する」ことが極めて重要になります。そのために活用するのが、各種のWEBマーケティングツールです。

WEBマーケティングツールの本当の活用術

たとえば、Googleアナリティクスや、Googleサーチコンソールは、誰でも無料で、フルスペックで利用できる、著名なWEBマーケティングツールの代表例と言えるでしょう。これらのツールは、自社サイトへのアクセス状況を把握したり、顧客がどこから自社サイトにアクセスしたのか、そして、自社サイト上でどのような行動を取ったのかを分析する上で、非常に役立つ機能が提供されています。

しかし、こうしたツールを導入したり、ツール上で何かを操作するだけで、WEBマーケティングの成果が上がると期待するのは、大いなる間違いと言っても過言ではありません。本当に重要なのは、これらのツールを使って得たデータに基づき、どのような戦略を立案し、施策を展開するかです。

逆に言えば、こうしたマーケティングツールは、「施策の立案や実施を助ける」ことはできても、あくまで補助に過ぎないということが重要です。マーケティング戦略そのもを組み立てることは、ツール頼みではなく、私たち人間の頭脳で行わなければいけません。だからこそ、先ほどご説明したように、WEBマーケティングは戦略が重要なのです。

たとえば、先ほどのヨガ・トレーニングのコーチで考えてみましょう。自社のサイトへのアクセス状況をGoogleアナリティクスで分析すれば、Youtubeからのアクセスが多いのか、それともInstagramやFacebookからのアクセスのほうが多いのかを分析することができます。そうした分析結果に基づき、例えば「Instagramからのアクセスが多い」とわかれば、Instagram広告の予算を増やすなど、施策を最適化することが可能です。

最初はとにかく「やってみる」ことも大切:「自社にとっての正解」を編み出す

さて、ここでカンの良い読者はお気付きかもしれません。WEBマーケティングツールの提供する分析機能は、「すでにアクセスやコンバージョンがある」状態であれば、その実態を分析し、把握するのに役立ちますが、データが無い状況ではどうでしょうか?例えば、新規に立ち上げたばかりのプロジェクトやWEBサイトなどの場合です。まだアクセスが無く、売上も無く、統計的なデータが取得できていない状態です。こうした状況では、どれほど優れたツールであっても、「データがありません」と表示されてしまうか、もしくは不十分なデータに基づく不正確な統計情報しか表示できないのが通常です。

従って、こうした初期段階では、とにかく「やってみる」ことが大切になります。何かをやってみれば、それが例え期待したほどの成果が出なかったとしても、アクセスデータは取得できます。データが取得できれば、「どのように改善すればよいのか」という糸口も掴めます。そうして、まずは手探りで挑戦しながらデータを積み重ね、それに基づいて改善を重ねることで、効果的なWEBマーケティングへと磨き上げていくことができます。

このプロセスは非常に重要です。なぜなら、こうしたPDCAの結果、何が「今のそのサイトやビジネスにとって最適解になるか」は、一つ一つのビジネスやブランド、プロジェクトによって大きく異なるからです。先ほど、「マーケティングに正解は無い」と説明しましたが、まさに一般的な正解がないからこそ、試行錯誤を重ねて、「自社にとっての正解」を編み出していく必要があるのです。

まとめ:データやツールは、WEBマーケティングの重要な「サポート役」

さて、このようにご説明すると、WEBマーケティングは、データこそが重要な分野なのだと誤解されてしまうかもしれません。しかし、データはあくまで、「お客様を理解する手がかり」に過ぎないと理解する必要があります。最も重要なのは、データではありません。データを通して知ることができる、お客様という「人」を理解することです。人への理解こそが、マーケティングの本質です。

しかし、価値観やライフスタイルが多様化した現代社会では、私たちの想像だけでは、お客様を理解することは難しくなります。だからこそ、WEBマーケティングツールの助けを得て、客観的なデータを取得し、それに基づいて、先入観にとらわれずに、お客様への理解を深めていくことが、遠回りに見えて近道な、成功への道のりです。

当サイト「クラレボ」では、そうしたWEBマーケティングに役立つ各種のツールもご案内しています。Googleアナリティクスやサーチコンソールも重要ですが、海外クラウドサービスに目を向ければ、さらに優秀な、あるいは御社のビジネスモデルに適したツールを見つけることもできるでしょう。まずは、クラレボおすすめのマーケティングツールを、以下のページよりご覧下さい。

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