講師はどう思ってる?ストアカの評判を、実際に使った先生の声から整理する

この記事の概要: ストアカの評判を調べても、出てくるのは受講者向けの記事ばかり。講師にとっては実際どうなのでしょうか。手数料の仕組み、生徒が集まらないと言われる理由、口コミと価格の壁まで、実際に運用した先生の声をもとに整理します。


ストアカの評判を検索すると、出てくるのは受講する側に向けた記事がほとんどです。怪しくないか、口コミはどうか、講座の質は信頼できるのか。そうした受講検討者の不安に答える内容が並びます。

一方で、教える側から見てどうなのかを書いた記事はあまり見当たりません。掲載すれば生徒は来るのか。手数料は妥当なのか。続けていて手応えはあるのか。講師として検討している人が知りたいのは、そちらのはずです。

弊社ではこれまで、海外のSaaS・ITツールを実際に契約して検証しながら、オンラインで教えている講師の方々から話を聞く機会を重ねてきました。ストアカを実際に運用していた方の話も含まれています。

この記事では、公式に公表されている仕組みを整理したうえで、講師の側から見た評判をまとめます。良い面も、そうでない面も、できるだけそのまま書きます。


目次

ストアカの評判は、講師側と受講者側で話が違う

同じサービスでも、立場が変われば評価は変わります。ストアカはその差がはっきり出るサービスだと思います。

受講者から見れば、よくできた仕組みです。1回から気軽に申し込めて、価格も手頃。レビューを見て講師を選べるので失敗しにくく、決済がプラットフォームを通るため万一のときには返金も受けられます。受講者側の評判が総じて良好なのは、うなずける話です。

ところが講師の側から見ると、同じ仕組みが違って見えます。1回から気軽に申し込めるということは、継続してもらう前提の設計ではないということです。レビューで選ばれるということは、レビューがない状態では選ばれにくいということでもあります。

どちらが正しいという話ではありません。この記事では一貫して、講師の側から見ていきます。


まず事実確認。ストアカの手数料と提供できるサービス形態

評判の話に入る前に、仕組みを正確に押さえておきます。ここを誤解したまま検討を進めると、判断を誤りやすくなります。

手数料は集客経路で変わる。自己集客なら10%

ストアカは、講師の登録も講座の掲載も無料です。入会金や月額の固定費はかからず、費用が発生するのは実際に講座やサービスが販売されたときだけです。手数料率は、集客経路と、その生徒が初回かリピーターかによって変わります。

条件手数料率
自己集客(初回)10%
ストアカ送客(初回・オンライン開催)30%
ストアカ送客(初回・対面開催)20%
リピーター(2回目以降)常に10%

自分で集客した場合は、新規もリピーターも一律10%です。ストアカが送客した新規の予約についてのみ、成果報酬として上乗せされます。公式はこの設計を、ストアカ内での広告出稿や検索対策によって集客を支援しているため、その成果分に手数料を上乗せしていると説明しています。対面とオンラインの差は、出稿する広告費の違いによるものとされています。

なお、自己集客の10%を適用するには専用の自己集客URLを経由した購入である必要があり、このURLをストアカ内のユーザーに送ることは認められていません。また、この手数料にはクレジットカード決済手数料も含まれます。

単発講座、時間制相談、カスタマイズレッスン、月額サービスが選べる

ストアカで提供できるサービスは、単発の講座だけではありません。現在は4つの形態が用意されています。

形態内容
単発講座1回完結型。対面・オンラインどちらでも開催できる
時間制相談30分単位で講師の時間を購入してもらう形式
カスタマイズレッスン生徒の希望内容に応じたマンツーマン形式
月額サービス月額課金で継続提供。加入・課金・解約を管理できる

このうち月額サービスは、教室やサークル、マンツーマンプログラムといった月謝制のサービスに対応するものです。公式が挙げている用途例にも、ヨガや絵画教室、料理教室といった月謝制のお教室が含まれています。

ここは注意が必要です。機能自体は2021年1月に提供が始まっていますが、登録している先生であれば誰でも提供できるようになったのは2026年7月1日からで、それ以前は制限がありました。月謝制に対応していないと説明している記事も見かけますが、以前の状況を前提にした記述である可能性が高いと思われます。


ストアカ講師が実際に困っているのは、手数料ではない

ストアカについて書かれた記事の多くは、手数料の話に分量を割いています。料率を並べ、他のプラットフォームと比較し、高いか安いかを論じる構成です。

ところが、実際に運用していた講師の方から話を聞くと、手数料が高いか安いかという話はあまり出てきません。

理由は2つあるようです。ひとつは、比較対象になるプラットフォームがそれほど多くないこと。もうひとつは、他を見ても似た相場だという認識があることです。手数料は「そういうもの」だと受け止められ、仕方ないと考えている人が多い印象です。

もちろん料率を把握しておくことは必要です。ただ、検討の判断を左右するのはそこではありませんでした。講師が手応えのなさを感じているのは、もっと手前の段階にあります。ここから先が、この記事の本題です。


ストアカに掲載すれば生徒が来る、とはならない

講師側の評判として最も多く聞かれるのが、生徒が集まらないという声です。ただ、この一言で片づけてしまうと、実際に何が起きているのかが見えません。もう少し分解して見ていきます。

上位の講師に生徒が集中する構造

ストアカには多数の講師が登録しており、同じジャンルの中でも競争は激しくなっています。そして生徒は、すでに売れている一部の講師のところに集中する傾向があります。

これは、レビューを見て選べるという受講者側のメリットの裏返しでもあります。受講を検討する人は、レビューの多い講師を選びます。選ばれた講師にはさらにレビューが積み上がり、より選ばれやすくなります。この循環が働くと、上位は固定化していきます。

これから始める講師は、その外側からスタートすることになります。話を聞いた講師の方も、後発にとって不利な環境になっているのではないか、という感触を語っていました。

講座ページを作り込んでも、生徒が増えるわけではない

始めたばかりの時期は、仕組みを理解すること自体に手間がかかります。どの形態で提供するか、どう価格を設定するか、何を書くか。慣れるまでの負荷は小さくありません。

特に時間を要するのが、講座ページの作り込みです。何を教えるのか、誰に向けたものか、受けるとどうなるのか。丁寧に書こうとすれば、それだけで数日かかることもあります。

ここで期待するのは、良いページを作れば見てもらえるはずだ、ということでしょう。ところが実際には、作り込んだからといってストアカの中での露出が増えるわけではなく、結局は多数の講座に埋もれてしまう、という話を聞いています。

作り込みが無意味なのではありません。見てもらえたときの申し込み率は確実に変わります。ただ、見てもらう機会そのものは、ページの質とは別の要因で決まっているということです。

先に自分で集客しないと、ストアカ経由の受講獲得も始まらない

多くの講師は、ストアカに掲載すれば生徒が来るだろうという認識で始めます。集客をしてくれるプラットフォームだと考えるわけです。

しかし実際の順序は逆でした。

まず自分で集客をかける。SNSや既存のつながりから生徒を連れてくる。その生徒に受講してもらい、実績とレビューを積む。それができてはじめて、ストアカ経由でも生徒が来るようになる。話を聞いた講師の方は、そういう順序だったと語っていました。

この点は、先ほどの手数料の設計とも整合します。ストアカは自己集客の場合に10%という低い料率を設定しています。自分で集客する講師の存在を、仕組みとして織り込んでいるとも読めます。

したがって、掲載するだけで集客が完結すると考えて始めると、期待とのずれが生じます。ストアカを使う場合も、自分で集客する手段は別に必要になる、と考えておいたほうがよさそうです。


外部での実績が、プラットフォーム上では評価されない

生徒が集まらない理由をさらに掘り下げると、もうひとつ別の構造が見えてきます。これまでに積み上げてきたものが、プラットフォームの上では反映されにくいという問題です。

「口コミ」ゼロからのスタートが足を引っ張る

ストアカでは、同じようなジャンルの講師が同じ画面に並びます。受講を検討する人は、その中から比較して選びます。

比較の材料になるのは、まずレビューです。何件付いているか。どんな内容か。そもそも付いているのかどうか。同じプラットフォーム上に並ぶ以上、この比較は避けられません。

ここで、始めたばかりの講師が不利になります。長く教えてきた経験があっても、外部での実績が豊富でも、ストアカ上での実績とレビューはゼロから始まります。検討する側から見れば、実績ゼロ・レビューゼロの講師として表示される。それが足を引っ張ってしまいます。

長く教えてきた人ほど、この落差は大きく感じられるかもしれません。教室での評判も、生徒からの信頼も、プラットフォームには持ち込めないからです。

ストアカ内の「相場」で、プロもアマチュアも、同じ価格帯に

同じ構造は、価格にも表れます。

楽器のレッスンを例に取ります。ストアカで楽器を教えている講師の顔ぶれは幅広く、音大に通っている学生もいれば、大手音楽教室のプロ講師資格を持つ人もいます。中には、メジャーアーティストのバックで演奏し、楽器一本で生計を立てている演奏家もいます。

これだけスキルと実績に差があれば、価格にも差がついてよさそうなものです。しかし実際には、差をつけることが難しくなります。内容やボリュームにもよりますが、おおむね3,000円から6,000円程度に相場が収まる傾向があり、プロフェッショナルとしての実績を持つ講師も、そこから大きく外れた価格を設定しにくいのが現実です。

これは規約による制限ではありません。価格は講師がある程度は自由に決められます。ただ、比較されるプラットフォームである以上は相場観が形成され、そこから外れると選ばれにくくなる。結果として合わせざるを得ない空気が生まれます。話を聞いた講師の方は、そこに難しさを感じていました。

まとめると、レビューがないことで実績が伝わらず、相場があることで実績が価格に反映されない。この2つは根が同じ問題です。同じ土俵に並べられることで、外部で築いてきたものが評価に乗らなくなる、ということだと思います。


生徒が来ないと、改善の手がかりも得られない

集客がうまくいかないことの影響は、売上だけにとどまりません。運用の面にも波及します。

講師の方から聞いた話で印象的だったのが、どうすればいいのか分からない、という言葉でした。やる気の問題ではなく、判断材料が手に入らないという意味です。

3人でも5人でも生徒が来てくれれば、反応が返ってきます。この説明は分かりにくかった。この部分をもっと詳しく知りたい。そうしたフィードバックがあれば、講座を改善したり、新しい内容を追加したり、価格を見直したりといった判断ができます。

ところが見てもらえない状態では、何が良くて何が悪いのかを判断する材料がありません。ページを直しても効果が測れず、価格を変えても影響が分からない。手探りのまま時間だけが過ぎていきます。

しかもこの状態は、先ほどのレビューの話と悪循環を作ります。生徒が来ないからレビューが増えず、レビューがないから選ばれず、選ばれないから改善の手がかりも得られない。断ち切る現実的な方法は、外から生徒を連れてくることになります。順序が逆だという話は、ここにもつながっています。


ストアカの「生徒の安心を守る仕組み」が、講師には制約になる

ストアカには、生徒が安心して受講できるようにするための仕組みが整えられています。これは受講者にとって明確なメリットです。同時に、講師側から見ると別の意味を持ちます。

外部取引と外部誘導は規約で禁止されている

ストアカの先生向けガイドラインでは、禁止行為がいくつか定められています。その中には、ストアカから外部サイトの予約申込口へ誘導する広告的な使い方と、ストアカを介さずに受講料を直接参加者から徴収する行為が含まれています。

つまり、ストアカで出会った生徒を自分のサイトに連れていったり、直接やり取りして支払いを受けたりすることはできません。

この設計には理由があります。決済がプラットフォームを通ることで、講座が開催されなかった場合や講師と連絡が取れなくなった場合に、生徒は返金を受けられます。ストアカ補償という保険制度も用意されており、レッスン中のケガや損害に備えられます。保険料は講師負担ではありません。

相手がどんな人か分からない状態で申し込む生徒にとって、間に入ってくれる存在があることの価値は大きいと思います。

生徒側にも、連絡先交換への注意喚起がある

同じ趣旨の案内は、受講者向けにも行われています。ストアカの利用ガイドでは、ストアカで出会った講師や他の生徒との直接の取引、およびストアカのシステムを介さない決済を禁止すると明記されています。さらに、講師からLINEでの連絡先交換を求められた場合などは、応じる前に運営事務局に相談するよう案内されています。悪質な勧誘から受講者を守る役割を果たしている注意喚起だと思います。

ただ、講師の側から見ると意味合いが変わります。ストアカで出会った生徒は、あくまでストアカのユーザーであって、自分の顧客リストにはなりません。何人に教えても、その関係はプラットフォームの上にしか存在しない。仮に利用をやめれば、そこで築いた関係も一緒に手放すことになります。

ストアカが不当なことをしているという話ではありません。生徒の安全を確保するための設計が、講師にとっては顧客資産を持てない制約として働く。同じ仕組みが立場によって別の顔を見せる、ということです。


ストアカが向いているケース、向いていないケース

ここまでの内容を踏まえて、どういう講師に向いているのかを整理します。良し悪しではなく、相性の問題として考えてください。

向いているのは、単発講座で入り口を広げたい講師

ストアカの強みは、初期費用がかからないことと、決済や予約の仕組みが最初から揃っていることです。売れなければ費用も発生しないので、試しに始めるハードルはかなり低いと言えます。

したがって、次のようなケースには向いています。

  • 自分の講座に需要があるか試したい。出してみて反応を見るだけなら、費用はほぼかからない
  • 単発の体験講座を入り口にしたい。ストアカは1回完結型と相性が良く、受講者もその前提で利用している
  • 対面のレッスンを提供している。対面開催なら送客時の料率は20%で、オンラインの30%より低い
  • 自分で集客できる手段をすでに持っている。自己集客URLを使えば10%で運用でき、決済と予約の仕組みだけを借りられる

向いていないのは、継続的な関係を積み上げたい講師

一方、次のようなケースでは、ストアカだけで完結させるのは難しいと思います。

  • 生徒との関係を長期的に積み上げたい。外部取引が禁止されている以上、関係はプラットフォーム上にとどまる
  • 実績や専門性を価格に反映させたい。相場に引っ張られる構造がある限り、差別化した価格設定は難しい
  • すでに教えている生徒をオンラインに移行させたい。既存の関係をわざわざプラットフォームに載せ替えることになる
  • 集客をプラットフォームに任せたい。ここまで見てきた通り、掲載だけでは集客は完結しない

プラットフォームか自作か、の二択ではない

ストアカを検討している講師の多くは、選択肢を2つで捉えているように見えます。プラットフォームを使うか、自分で用意するか。この二択です。

しかし実際には、その中間があります。ここを知らないまま判断している人が多いというのが、話を聞いていての実感です。

自前で用意すると何百万円もかかる、という思い込み

会員制のオンラインスクールを自分で作る。決済システムを導入する。申し込みページを用意する。こう聞くと、相当な費用がかかる話に思えます。

講師の方が全員ウェブ制作やITに詳しいわけではありません。何百万円、場合によっては何千万円といった規模を想像し、自分には無理だと考えてしまう。実際、そういう感覚を持っている方は少なくありません。

この前提に立てば、手数料モデルは合理的です。売れたときにだけ引かれるので、売れなければ費用も発生しない。初期投資のリスクがないことは、確かな安心材料になります。この判断自体は、まったく間違っていないと思います。

問題は、その前提が現在の相場とずれていることです。

月額数千円から使える講座プラットフォームという選択肢

現在は、オンライン講座に必要な機能を一式そろえたサービスが、月額数千円から1万円台程度の価格帯で提供されています。海外製が中心ですが、日本からでも利用できます。

こうしたサービスでは、講座の作成と配信、会員管理、決済、申し込みページの作成といった機能が、ひとつの管理画面にまとまっています。ウェブ制作の知識がなくても、テンプレートに沿って内容を入れていけば形になります。

そして重要なのが、売上に対する手数料が発生しない、あるいは非常に低く抑えられている点です。生徒が増えても、月謝の総額が増えても、支払う金額は変わりません。生徒との関係も自分の側に残るため、連絡先を持つことも外部への案内も自由にできます。

その代わり、集客は完全に自力になります。プラットフォームに来ている利用者を期待することはできません。ただ、ここまで見てきた通り、ストアカでも実質的には自己集客が前提になっていました。そう考えると、この差は思っているほど大きくないかもしれません。

固定費と手数料、どちらが有利かは売上規模で変わる

2つのモデルは、売上の規模によって有利不利が入れ替わります。

売上が小さいうちは手数料モデルが有利です。売れなければ費用がゼロなので、リスクがありません。月に数千円の売上しかない段階で固定費を払うのは合理的とは言えないでしょう。

一方、売上が一定の規模を超えると固定費モデルが逆転します。手数料は売上に比例して増えますが、固定費は増えないためです。たとえば月謝3,500円の生徒が15人いれば、月の売上はおよそ52,500円。この規模でストアカ送客の30%が適用されれば手数料は15,750円、自己集客の10%でも5,250円です。月額固定費のサービスと比べて、どちらが有利かは計算してみる価値があります。

なお、どちらか一方を選ばなければならないわけでもありません。ストアカを単発講座の入り口として使いながら、継続的に学びたい生徒には自分の受け皿を用意する。そういう並行運用も考えられます。ただし、ストアカで出会った生徒を外部へ誘導することは規約で禁止されているため、この設計をする場合はルールを確認したうえで進めてください。

自分の受け皿を持つという選択については、個人講師がオンライン講座で行き詰まる理由と、生徒が積み上がる仕組みの作り方で詳しく整理しています。ストアカに限らず、YouTubeやnoteを含めた各プラットフォームの構造を比較していますので、あわせてご覧ください。


まとめ

ストアカの評判を講師側から整理すると、いくつかの点がはっきりします。

手数料は、多くの記事が扱うほどの争点にはなっていません。自己集客なら10%、リピーターも常に10%という設計は、他と比べて特に不利というわけでもありません。

講師が手応えのなさを感じているのは、その手前です。掲載しただけでは生徒が来ないこと。外部で積み上げた実績がレビューや価格に反映されないこと。そして生徒が来ないために、改善の手がかりすら得られないこと。外部取引の禁止も、生徒の安心を守る設計として理解できる一方、講師にとっては顧客資産を持てない制約になります。

そのうえで検討すべきなのは、プラットフォームを使うか自作するかという二択ではありません。月額数千円から使える講座プラットフォームという中間の選択肢があり、売上の規模によってどちらが有利かは変わります。

ストアカを使うにしても使わないにしても、自分で集客する手段と、生徒を受け止める場所は、いずれ必要になります。そこを見据えて選ぶことが、遠回りを避ける近道になると思います。

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