お取り寄せ品と在庫品が混在する注文にどう対応する?ECの受注管理とお届け日の表示方法

在庫品とお取り寄せ品を一緒に注文されたとき、すべてそろってから発送するのか、在庫品だけ先に発送するのか。ECの現場では、こうした注文への対応に手間がかかります。

商品の手配だけでなく、お客様への納期の説明も必要です。在庫品を確保し、お取り寄せ品を発注し、入荷予定を確認して連絡する。複数の注文を並行して扱うなかで、一件ずつ状況を追いかける負担は小さくありません。

対応を改善するには、発送の基本ルールを決め、注文の進行状況を把握できるようにするとともに、購入前の納期案内を整えることが大切です。この記事では、その考え方を順に整理します。

目次

お取り寄せ品と在庫品の混在注文は、受注処理も顧客対応も複雑になる

在庫品を確保しても、お取り寄せ品の手配次第で発送できない

一括発送の場合、注文された在庫品をそのお客様用に引き当て、お取り寄せ品が入荷するまで確保しておく必要があります。商品がそろって初めて、注文全体を出荷に進められます。

しかし、お取り寄せ品は、注文された数量だけすぐに仕入れられるとは限りません。例えば、注文は1個でも、仕入先の最低発注ロットが6個という場合があります。仮に、月に1個ほどしか売れない商品なら、6個仕入れると約半年分の数量になります。お客様への発送を優先すれば、残り5個を在庫として抱えることになります。一方、注文が集まるまで待つ方法も、お客様に何か月も待っていただくわけにはいきません。その間、同じ注文の在庫品も発送できずに残ります。

在庫品を先に送る分割発送なら、お取り寄せ品の入荷を待たずに一部の商品を届けられます。ただ、出荷作業や配送が複数回になり、追加の送料をどう扱うかという問題も出てきます。

混在注文の難しさは、在庫の有無を確認するだけでは対応が決まらないところにあります。仕入条件や売れ行き、発送費用まで考えながら判断する必要があるのです。

注文後に納期を説明すると、確認の手間やキャンセルが発生する

受注処理と並行して必要になるのが、お客様への説明です。

注文を確認した担当者が、「商品Aはお取り寄せのため、お届けまでお時間をいただきます」と電話やメールで連絡する。お客様の了承を待ってから、手配を進める場合もあるでしょう。返事を待つ注文が増えるほど、その後の確認や管理にも時間がかかります。

お客様がすぐ届くと思って注文していた場合は、「それならキャンセルしたい」となることもあります。店舗は説明とキャンセル処理に時間を使い、お客様も改めて商品を探すことになります。

商品ページに「お取り寄せ品」と記載し、お買い物ガイドで所要日数を説明することは基本です。しかし、すべてのお客様がガイドを読むとは限りません。「お取り寄せ」という言葉を見ても、実際にどれくらい待つのかまでは伝わりにくいものです。

受注後の対応を整理するだけでなく、購入する時点で何を伝えるかも、一緒に考える必要があります。

まず、混在注文をどう発送するかの基本ルールを決める

一括発送と分割発送を、納期と送料の両面から考える

まず決めたいのは、混在注文に対する店舗の基本的な発送方法です。

一括発送は、梱包や配送を一度にまとめられる方法です。その代わり、お取り寄せ品の入荷が遅れると、在庫品のお届けも遅くなります。分割発送は、在庫品を先に届けられる方法ですが、梱包資材や作業時間、送料が追加で発生します。

どちらを基本にするかは、商品単価や送料、お取り寄せにかかる日数などを踏まえて考えます。送料の負担が大きい商品と、急ぎで購入されることが多い商品とでは、適した対応も変わってきます。

一括発送を基本にし、希望するお客様には追加送料で分割発送を受け付ける方法もあります。大切なのは、店舗として無理なく続けられる対応と、お客様が選べる範囲を明確にすることです。

基本ルールがあれば、受注のたびに担当者が対応を考え直す負担を減らせます。お客様への説明も、同じ方針に沿って行えるようになります。

取り寄せに時間がかかる場合の対応も決めておく

基本ルールに加え、予定どおりに手配できない場合の対応も整理しておきます。

例えば、仕入先への確認で想定より入荷が遅いとわかった場合、どの時点でお客様へ連絡するのか。そのまま待っていただくほかに、在庫品の先行発送や、お取り寄せ品のみのキャンセルなど、何を案内できるのかを決めます。

最低発注ロットの問題も、毎回の受注処理だけで解決しようとすると判断が難しくなります。少量注文のために余分な在庫を抱える商品は、お取り寄せ対象として販売を続けるか、仕入先や販売単位を見直すかという、品ぞろえの判断にもつながります。

すべての例外を細かく規則にする必要はありません。よく発生するケースについて、通常対応で進められる範囲と、責任者の判断が必要な範囲を分けておくと、担当者が一人で抱え込まずに済みます。

混在注文は、何を待っているかがわかる状態で管理する

商品ごとの確保・手配状況と、注文全体の出荷可否を結びつける

発送ルールを決めたら、次は注文の進行状況を把握できるようにします。

例えば、在庫品Aとお取り寄せ品Bの一括発送なら、「Aは引当済み」「Bは発注済みで入荷待ち」「注文全体は出荷待機中」という関係がわかることが重要です。

注文全体に「未発送」とだけ記録されていても、何が原因で止まっているのかはわかりません。反対に、商品の発注状況だけを別の表で管理していると、入荷した商品をどの注文に回すのか、改めて照合する手間が生じます。

受注した商品と、確保した在庫、発注した商品をひもづけ、注文を見れば必要な手配の状況が追えるようにします。分割発送の場合も、どの商品を発送済みで、何が残っているかを把握できる状態にします。

これにより、お客様から問い合わせがあったときも、担当者の記憶や個別のメールをたどることなく、状況を確認しやすくなります。

状況ごとに注文を分け、次に必要な作業を明確にする

注文の状態がわかるようになったら、その状態ごとに注文を分けて扱います。

担当者の確認が必要な注文、商品の入荷を待つ注文、すべてそろって出荷できる注文。同じ未発送でも、次に行う作業は異なります。

入荷待ちの注文を毎回開いて「まだ発送できない」と確認するより、出荷できる注文をまとめて取り出せるほうが、作業を進めやすくなります。入荷予定日を過ぎた注文を確認できれば、仕入先への問い合わせや、お客様への連絡にもつなげられます。

ここで大切なのは、状態を記録して終わりにしないことです。入荷したら対象の注文を出荷準備へ進めるなど、状況の変化と次の作業を結びつけます。

注文数が増えたときは、在庫引当や状況に応じた振り分けをシステムで処理すると、確認の繰り返しを減らせます。担当者は、仕入先から納期回答が来ていない注文など、人が対応する必要のあるものに時間を使えるようになります。

納期は注文後の説明だけに頼らず、購入前に伝える

商品ページで、在庫品とお取り寄せ品それぞれの発送予定を示す

店舗側で注文を管理しやすくしても、お客様が納期を知らずに購入していれば、受注後の説明は残ります。そこで、商品を選ぶ時点の案内を整えます。

「在庫あり」は商品の状態ですが、お客様が知りたいのは、その商品がいつ発送されるか、使いたい日に間に合うかです。在庫品でも、注文の時間や店舗の休業日によって発送日は変わります。お取り寄せ品も、仕入先や商品によって必要な日数が異なります。

商品ページに「本日○時までの注文で本日発送」「お取り寄せのため○月○日頃発送予定」といった目安があれば、購入するかどうかを具体的に判断できます。

発送予定日は店舗から商品を送り出す日、お届け予定日はお客様の手元に届く日です。表示する日付が何を示すのかも、文言で明確にします。

お買い物ガイドに共通ルールをまとめつつ、商品を選びカートに入れる場所でも、その商品の予定がわかるようにする。そうすることで、お客様が自分で必要な情報を確認しやすくなります。

混在注文で在庫品も入荷待ちになることを、購入時に伝える

商品ごとの発送予定に加えて伝えたいのが、一緒に注文した場合の扱いです。

在庫品の商品ページに「本日発送」と書かれていても、お取り寄せ品との一括発送なら、その注文を本日発送できるわけではありません。商品単体の予定だけでは、混在注文の発送時期が伝わりきらないのです。

一括発送を基本とする店舗なら、「お取り寄せ品と同時にご注文の場合は、すべての商品がそろってから発送します」と、購入時に確認できる場所で案内します。分割発送を選べる場合は、その選択方法や追加送料も一緒に示します。

商品ページやカートなど、注文を決めるまでの流れのなかで確認できるようにすることがポイントです。ガイドに説明があるという店舗側の事情と、お客様に伝わっているかどうかは分けて考えます。

購入前に発送の扱いを理解できれば、お客様は「まとめて届くまで待つ」「在庫品だけ別に注文する」など、自分の都合に合わせて選べます。店舗にとっても、受注後に初めて条件を説明し、了承を得るやり取りを減らすことにつながります。

在庫や営業日で変わる発送予定は、データから計算して表示する

商品ごとの発送予定を案内するには、日々変わる条件を反映する必要があります。

在庫品なら、現在の在庫数、注文の締め時間、店舗の営業日などが計算のもとになります。お取り寄せ品なら、そこに仕入先の納期や休業日なども関わります。

例えば、在庫がある間は本日発送と表示していても、売り切れて取り寄せに切り替われば、その案内も変える必要があります。金曜日の締め時間を過ぎた注文では、週末の営業状況も考えなくてはなりません。

商品数が多い店舗で、こうした表示を一つずつ手作業で更新し続けるのは負担が大きいものです。そこで、在庫や仕入先の納期、営業日などのデータを使って発送予定を計算し、表示に反映する仕組みを考えます。

店舗が決めるのは、取り寄せに必要な日数や締め時間など、案内の土台になる条件です。その条件と現在の在庫状況から日付を計算する作業を自動化すれば、担当者が何度も日程を数え直す必要はなくなります。仕入先から遅延の連絡があったときなどは、もとになる情報を更新して案内につなげます。

受注処理で使う在庫情報を、商品ページの納期案内にも活用する。店舗内の管理とお客様への説明を、同じ情報に基づいて行えるようにすることが、運用を整えるうえで大切です。

混在注文への対応は、受注管理と購入前の納期案内をセットで整える

お取り寄せ品と在庫品の混在注文には、仕入条件や在庫の確保、送料、お客様への説明など、複数の判断が関わります。

まずは、一括発送と分割発送の基本ルールを決めます。そのうえで、商品ごとの確保・手配状況を注文にひもづけ、何を待っている注文なのか、次に何をするのかがわかる状態にします。

同時に、購入前の案内も整えます。商品ごとの発送予定と、混在注文になった場合の扱いを伝えることで、お客様が納得して選びやすくなります。変化する在庫や日程を表示に反映する作業は、自動化を検討できます。

自店で手間がかかっているのは、発送方法の判断なのか、手配状況の確認なのか、それとも受注後の納期説明なのか。まずは注文を受けてから発送するまでの流れを振り返り、負担が集中しているところから整えてみてはいかがでしょうか。

混在注文の管理と納期案内を支えるツール

クラレボでは、この記事でご案内した改善方法を実践するにあたって、役立つツールをご案内しています。

・ネクストエンジン:ECのバックエンド業務を効率化するツールです。受注伝票を「確認待ち」「引当待ち」「入金待ち」「印刷待ち」などに自動で振り分ける仕組みがあり、受注・発送処理を把握しやすくなります。

・ストックビジョン:商品ごとの在庫状況や仕入元からの納期などに基づき、お届け日程を自動計算する機能が備わっています。

ネクストエンジン×ストックビジョンの連携は、在庫品+お取り寄せ品への対応にも適した組み合わせです。ぜひ一度、ご検討下さい。

あわせて読みたい
ネクストエンジンとは?料金・機能・連携方法を解説|クラレボ EC一元管理・受注在庫管理 ネクストエンジン ネクストエンジン 運営:NE株式会社 複数のEC店舗から受注を取り込み、在庫、商品、出荷、メール、発注・仕入を一元管理し...
あわせて読みたい
StockVision(ストックビジョン) 受注管理・在庫管理 StockVision ストックビジョン 運営:パークフィールド株式会社 makeshopの商品・注文データを使った分析と、ランキング、タイムセール、ショップ掲...
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次