この記事でわかること
- Klaviyo(クラビヨ)がどんなツールで、何を得意としているのか
- 導入する前に知っておきたい長所と短所
- 同じ用途の他のサービスと、どう選び分けるか
ネットショップを運営していると、「買ってくれた人にもう一度来てもらう」ための連絡が課題になります。メールを送りたいが、誰に何を送ればよいかが決まらない。そこで手が止まる、という話をよく聞きます。
Klaviyo(クラビヨ)は、その部分――顧客のデータをためて、条件で絞り込み、メールやSMSを送る――を扱うツールです。日本語の情報が少ないサービスなので、この記事では機能と長所・短所を整理します。
Klaviyo(クラビヨ)とは
Klaviyoは、メール配信、顧客データの分析、広告との連携などをまとめて扱うマーケティングツールです。
とくに知られているのが、ネットショップを作るサービス(Shopify など)とつないで使う用途です。ショップ側の購入履歴を取り込み、それを元にメールを送り分ける、という使い方が想定されています。
中心にあるのは「絞り込み」の考え方
Klaviyoの機能の軸は、セグメンテーションとターゲティングです。
セグメンテーションとは、顧客をグループに分けることです。「3か月以内に買った人」「特定の商品を見たが買わなかった人」といった区分をつくります。お店の常連さんと初めてのお客様で声のかけ方を変えるのと同じ発想です。
ターゲティングは、そうして分けたグループのうち、どこに何を届けるかを決めることです。
このほか、次のような機能があります。
- メール配信の自動化(購入後のお礼、しばらく来ていない人への案内など)
- 広告との連携
- 顧客リストの取り込み
- A/Bテスト(2つの案を出し分けて、どちらが読まれたかを比べる方法)
- 配信結果の集計とレポート
長所
ネットショップとつなぎやすい
Shopifyなどで作ったショップと連携させる手順が用意されており、購入データを取り込むまでの手間が小さく設計されています。すでにショップを持っている場合、ゼロから顧客リストを作り直す必要がありません。
メール配信まわりが充実している
メールのひな形が用意されており、スマートフォンで読まれることを前提とした設定もできます。SMS(携帯電話番号あてに送る短いメッセージ)の自動送信にも対応しています。
顧客の動きを追える
その場の売上だけでなく、「その顧客が長期でどれだけ買ってくれているか」を見るための集計機能があります。次にどこへ力を入れるかを決める材料になります。
短所
機能が多く、慣れるまでに時間がかかる
できることが多いぶん、最初にどこから手を付ければよいかが分かりにくくなります。使う機能を1つか2つに絞って始め、慣れてから広げるのが現実的です。
画面が英語
管理画面も公式サイトも英語です。翻訳しながら進めることになります。よく使う画面は限られるので、そこを覚えてしまえば作業自体は進みますが、社内で複数人が使う場合は負担になります。
国内の事例が少ない
日本国内での導入例がまだ多くないため、「同業他社がどう使っているか」を参考にしづらい状況です。海外の事例を自社向けに読み替える作業が必要になります。
料金について
Klaviyoの料金は、メールとSMSで別々に設定されており、登録している連絡先の件数によって変わる仕組みです。無料で使える範囲も用意されていて、件数を超えると有料プランの案内が表示されます。
公式サイトには件数を入力して試算できる仕組みがあるので、自社の顧客数を入れて確認するのが確実です。
料金は変更されます。最新は公式サイトをご確認ください。
他のツールとの違い
マーケティング用のツールは、目的ごとに分かれているのが一般的です。営業活動の管理に強いもの、見込み客の育成に強いもの、というように専門化しています。そのため、複数を組み合わせて使うことになりがちです。
Klaviyoは、顧客データの収集からメール配信、結果の分析までを1つの中で扱えるようにした構成です。ネットショップの運営は販売も顧客対応も分けにくいため、まとめて扱えることが噛み合う場面があります。
同じ用途の他のサービス
メール配信という点では、MailerLite(メーラーライト)も同じ用途のサービスです。事実として整理すると、次のような違いがあります。
- Klaviyo:ネットショップの購入データと結びつけて、顧客ごとに送り分けることに重点がある構成
- MailerLite:メールマガジンの作成と配信を中心に据えた構成。ネットショップを持たない事業でも使いやすい
購入履歴に基づいた出し分けが目的ならKlaviyo、まず定期的な情報発信から始めたいならメール配信に特化したサービス、という分け方ができます。どちらも料金体系と機能の範囲は変更されるため、公式サイトで最新の条件をご確認ください。
日本の会社でも使えるのか
画面は英語ですが、サービス自体は日本からでも利用できます。配信するメールを日本語で作ることもできるため、国内向けのショップで使うことは可能です。
導入事例
公式サイトでは、いくつかの導入事例が紹介されています。
- アパレルの小規模店:値下げの通知やキャンペーン情報の配信を自動化し、興味を持っている商品が値下げされた人にだけ通知を送る形にした
- ジュエリーのブランド:対面販売からオンライン販売へ移行する際に導入し、顧客リストの作成と、顧客ごとに内容を変えた配信を行った
- ゲーム関連グッズの会社:顧客データを元にした配信の自動化に使った
なお、これらの事例で公表されている数値は、いずれも提供元が公表しているものです。クラレボで検証したものではありません。同じ数値が自社で再現されるとは限らないため、参考として扱ってください。
まとめ
Klaviyo(クラビヨ)は、ネットショップの購入データと結びつけて、顧客ごとに配信内容を変えることを得意とするマーケティングツールです。
一方で、画面が英語であること、機能が多く慣れが必要なこと、国内事例が少ないことは、導入前に見込んでおくべき点です。無料で使える範囲があるので、まず小さく試して、自社の運用に乗るかどうかを確かめる進め方をおすすめします。


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