初回購入者にメルマガを送っているものの、2回目の購入になかなかつながらない。新商品やセールを案内しても、反応があるのはいつも同じお客さん。こうした状況では、配信回数や件名の工夫だけでなく、購入後の働きかけそのものを見直す必要があります。
大切なのは、購入者にとって次に買う理由をつくり、その人に合うタイミングで届けることです。期限付きクーポンの案内も、商品を使い切る頃の買い足し提案も、届ける相手や時期によって意味が変わります。
この記事では、自社ECの初回購入者を2回目の購入につなげる具体的な施策と、それを実行するために必要な配信機能の考え方を紹介します。
宣伝メールを送り続けるだけでは、2回目の購入につながらない
新商品やセールを知らせるメールは、ショップを思い出してもらう接点になります。ただし、お店が知らせたい情報と、お客さんが今ほしい情報は、必ずしも一致しません。
たとえば、シャンプーを買ったばかりの人に同じ商品の買い足しを勧めても、まだ必要性を感じてもらえないでしょう。一方、使い切る頃に届けば、次の購入先を探す手間を省く案内になります。
次回購入用のクーポンも同様です。受け取った時点では買う予定がなく、そのまま忘れられることがあります。クーポンを発行しただけでは、再購入のきっかけとして十分に機能しない場合があるのです。
2回目の購入を促すには、「何を宣伝するか」に加え、「購入者が今どんな状況にいるか」を考える必要があります。購入した商品や経過日数、特典の利用状況などから、次の購入につながる働きかけを設計しましょう。
2回目の購入を促すには、買う理由とタイミングを組み合わせる
次回限定クーポンは、未利用者への期限前の案内まで設計する
初回購入者に、次の買い物で使える期限付きクーポンを発行する施策を考えてみましょう。購入直後にクーポンを届ければ、もう一度そのショップを選ぶ理由をつくれます。
しかし、クーポンを受け取った人が、期限まで覚えているとは限りません。そこで、期限が近づいた段階で、まだ利用していない人に案内する流れを用意します。
たとえば、有効期間が30日間のクーポンなら、期限の数日前に利用期限と特典内容を知らせます。メールから対象商品やショップへ移動できれば、思い出したところから購入まで進みやすくなります。
このとき、すでに2回目の購入を済ませた人や、クーポンを利用した人は、案内の対象から外す必要があります。発行時の告知と期限前の案内を一組で考えることがポイントです。
クーポンの割引率や最低購入金額も、利益を確保できる範囲で設計しましょう。再購入を増やす施策として、どの程度の負担なら継続できるかを考えておくことも必要です。
買い足しの案内は、商品の消費サイクルに合わせて届ける
食品や化粧品、日用品など、使い続ける商品では、買い足しの時期が再購入のきっかけになります。
たとえば、約1か月で使い切ることを想定した商品なら、購入から一定期間が過ぎた人に買い足しを案内する方法があります。商品がなくなってから別のお店を探す前に、購入先を思い出してもらうための働きかけです。
ただし、使用量や購入個数によって、使い切るまでの期間は変わります。1個購入した人と、まとめ買いした人に同じ日程で送ると、案内が早すぎることもあるでしょう。
最初は商品の標準的な使用期間を目安にし、反応や再購入までの日数を見ながら調整します。商品ごとに適したタイミングを考えることで、一律のセール告知とは違う購入理由をつくれます。
関連商品の提案は、初回に購入した商品を起点にする
同じ商品をすぐに買い直さない商材でも、関連商品が2回目の購入につながる場合があります。
たとえば、コーヒー器具の購入者に、その器具で使えるフィルターや、おすすめの豆を紹介する方法です。初回購入した商品をより便利に、より楽しく使うための提案になります。
ここで重要なのは、単に別の商品を並べるのではなく、購入済みの商品との関係を説明することです。「この器具に対応している」「この組み合わせで使い方が広がる」と分かれば、提案を受け取る意味が生まれます。
案内する時期も、商品の到着後に使い始める頃など、提案を理解しやすいタイミングを考えます。すでに関連商品も購入している人には送らないなど、購入履歴に応じた調整も必要です。
施策を実行するには、送信先を選ぶためのデータと条件が必要になる
購入履歴やクーポン情報から、案内する相手を絞る
こうした施策では、「購入者全員」という分け方だけでは足りません。
期限付きクーポンの案内なら、初回購入者であることに加え、クーポンの有効期限や利用状況を確認する必要があります。買い足しの案内なら、購入商品や購入日、購入個数などが判断材料になります。
つまり、施策を実行するには、まず「どんな条件に当てはまる人へ送るか」を決め、その条件を判定できるデータを用意する必要があるのです。
顧客をグループ分けできる機能があっても、必要な購入情報やクーポン情報を使えなければ、狙った対象者を抽出できません。配信機能を検討するときは、グループ分けの有無だけでなく、何を条件にできるかを確認しましょう。
配信前に購入状況を確認し、購入済みの人への案内を止める
送信先の条件は、一度決めれば終わりではありません。配信を待っている間にも、お客さんの状況は変わります。
初回購入から25日後にクーポンの案内を送る設定でも、20日目に2回目の購入を済ませている人がいるかもしれません。その人に「次のお買い物に使いませんか」と送ると、実際の購入状況と案内がずれてしまいます。
そのため、配信する直前の購入情報をもとに対象者を確認したり、再購入した時点で以後の案内を止めたりする仕組みが必要になります。送る条件と合わせて、送らない条件も設計する。この視点を持つと、必要な自動配信機能を具体的に判断しやすくなります。
ECカートと配信ツールの間で、必要な情報を連携できるか確認する
配信ツールに条件分岐や自動化の機能があっても、ECカート側のデータを利用できるとは限りません。
「ECカートと連携できる」と書かれていても、連携対象がメールアドレスなどの顧客情報だけなのか、注文内容やクーポンの利用状況まで含むのかで、実行できる施策は変わります。
さらに、情報が更新されるタイミングも確認が必要です。購入情報の反映に時間がかかれば、配信時点で購入済みの人を除外できない場合があります。
自店の施策に必要な情報は何か。その情報を配信ツールへ渡し、送信条件として利用できるか。この順番で確認することが大切です。
メールとSMSは、届ける内容やタイミングに合わせて選ぶ
メールでは、商品の魅力や使い方を詳しく伝える
関連商品の特徴や使い方など、画像や文章で説明したい案内には、メールが選択肢になります。
たとえば、購入した器具に合う商品を紹介するなら、商品画像と一緒に、対応する型番や使い方、組み合わせるメリットを伝えられます。購入者が内容を理解し、検討するための情報を載せやすい手段です。
一方で、送ったメールが必ず読まれるわけではありません。ほかのメールに埋もれたり、開封を後回しにされたりすることも考え、件名だけでも案内の内容が伝わるようにします。
SMSも検討するなら、利用条件と費用、案内の重複を確認する
クーポンの利用期限など、短い情報をタイミングよく知らせたい場面では、SMSも検討対象になります。ただし、SMSなら必ず読まれる、メールより成果が出ると決めつけることはできません。
自店で利用するには、送信先の電話番号があることに加え、サービスの国内送信への対応や配信への同意、受信拒否の扱いなどを確認する必要があります。送信費用も含め、施策として継続できるかを判断しましょう。
メールとSMSを併用する場合は、同じ案内を何度も届けない配慮も必要です。すでに購入した人には両方の案内を止めるなど、手段をまたいで対象者を管理できるかが検討点になります。
届けたい内容とタイミングを決めたうえで、使える手段の中から選ぶことが大切です。
専用メーラーは、自店の施策に必要な機能から検討する
カート標準機能で、対象者の抽出から配信停止まで実現できるか確認する
まずは、利用中のECカートにある機能で、考えた施策を実行できるか確認しましょう。
たとえば、初回購入者へのクーポン発行、期限前の未利用者の抽出、再購入した人の除外まで実現できるなら、その機能を活用できます。
一方、毎回注文データを出力し、クーポンの利用状況と照合して、送信先を手作業で作る必要があるなら、その作業を継続できるかが課題になります。担当者が忙しいと案内できない、確認漏れで購入済みの人にも送ってしまう、といった運用上の問題も考える必要があります。
Gmailなどでメールを送れることと、購入状況に合わせた施策を継続して運用できることには、違いがあります。送信そのものに加え、前後に必要な作業まで確認しましょう。
条件に応じた自動配信や複数手段の配信が必要なら、専用ツールを検討する
既存機能では実行できない条件設定や、継続が難しい手作業がある場合は、多機能な専用メーラーや配信ツールを検討する理由になります。
たとえば、購入商品と経過日数を組み合わせて対象者を選ぶ、配信までの間に再購入した人を除外する、メールとSMSの案内を連動させる、といった仕組みです。
専用ツールを導入する価値は、自店が行いたい施策を、適切な条件で継続して実行できることにあります。ただし、専用ツールならどれでも対応できるわけではありません。必要なデータとの連携や、配信条件、費用を個別に確認する必要があります。
検討前に、対象者、届ける内容、配信時期、対象から外す条件、使いたい手段を整理しておくと、自店に必要な機能を判断しやすくなります。
まずは自店で試すリピート施策を決め、必要な機能を整理しよう
2回目の購入を増やすには、宣伝メールを送り続けるだけでなく、購入者の状況に合う購入理由をつくることが大切です。
期限付きクーポンの利用を思い出してもらう。商品を使い切る頃に買い足しを案内する。初回に購入した商品に合う関連商品を提案する。こうした施策は、誰に、何を、いつ届けるかによって成り立ちます。
その実行には、購入情報を使った対象者の抽出や、再購入に応じた配信の停止、場合によってはメール以外の手段も必要になります。
まずは、自店で試したい施策を一つ決めてみましょう。その施策を実行する条件を書き出し、現在のECカートで対応できるかを確認する。足りない機能が見えてきたら、それを基準に専用メーラーを検討すると、導入の目的が明確になります。
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